白血球

白血球は1mm3あたり4000~1万個の白血球が存在します。

白血球は赤血球よりも大きく、核を持っています。顆粒球(多核白血球)がもっとも多く約60%を占め、細胞質内の顆粒の染色性によって好中球(約53%)、好酸球(約3%)、好塩基球(約1%)に分けられます。
そのほか、単球(約5%)、リンパ球(約30%)が存在します。

白血球の機能白血球は最近やウィルスなどから身を守る防御機構に関与しています。好中球は白血球の半分を占めるもので核がくびれて分節しているのがみられます。細胞質には中性好性顆粒がある事から好中球と呼ばれます。

侵入した最近や異物などが引き金となって炎症反応が起こると好中球は増加し、アメーバ様運動をして血管外の炎症部位へ出て行きます。そして細菌などを貪食し、内部に存在する色々な酵素によって殺菌、分解したり、酸素から活性酸素を作り殺菌に関与します。

好酸球は酸性色素に染まる顆粒を持っており、アレルギー疾患や寄生虫症で増えます。好塩基球は塩基性色素に染まる顆粒を持っており、ヒスタミンを放出し、炎症反応で働きます。単球は貪食能を持ち、炎症では血管から組織中に遊走して大型のマクロファージになります。

リンパ球は免疫に重要な役目を果たします。リンパ球は血液を循環するだけでなく、全身のリンパ節、胸腺、脾臓、リンパ液など、リンパ系にも分布します。リ ンパ球は機能面から、体内に侵入した異物に対して抗体(免疫グロブリン)を産生して体液性免疫をつかさどるB細胞と、細胞性免疫にあずかるT細胞に分けら れますが、形態学的には区別できません。骨髄にある幹細胞から発生した前駆T細胞は大部分胸腺に移り、分化成熟して、移植片、腫瘍細胞、ウイルス感染細胞 などを攻撃する細胞障害性T細胞、T細胞の反応を促進するヘルパーT細胞、T細胞やB細胞の反応を抑制するサプレッサーT細胞などになります。それぞれが 種々の生物活性をもつ液性因子であるサイトカインを産生し、免疫反応をコントロールしています。

一方、幹細胞から発生した前駆B細胞はB細胞に分化成熟します。B細胞は、B細胞から分化した形質細胞とともに抗体を産生し、体液性免疫を担当します。

リンパ球にはこの他に腫瘍細胞等を障害するナチュラルキラー細胞等があります。




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