血漿タンパク質

血漿
血漿は、血液を抗凝固剤で処理した時に得られる液体です。血漿は血清と異なりフィブリノーゲンや血液凝固因子を含んでいます。血漿の90%は水分で、固形 分は約8~10%、血漿タンパク質、脂質、グルコース、非タンパク性窒素、酸素、ホルモンです。血漿タンパク質の種類正常成人の血漿タンパク質濃度は 7~8g/dLで、その種類は主に3つに大別されます。最も量が多いのはアルブミン、次にグロブリン、フィブリノーゲンは僅かです。

血漿タンパク質の機能
アルブミンの主要な機能は、血液の膠質浸透圧を維持することにあります。毛細血管壁は半透膜としての性質を持っており、アルブミン等のタンパク質のような 高分子を通過させません。そこで形成された膠質浸透圧は、血漿中の水分を血管内に引き止めておいたり、血管内に水分を引き込んだりする様に働きます。

アルブミンには遊離脂肪酸、ビリルビン、カルシウムや薬物などを結合して運搬する働きもあります。グロブリンのいずれの画分も単一のタンパク質からなっているわけではなく、いろいろな種類のタンパク質を含んでいます。
なかでもγ—グロブリンは免疫グロブリンともいい、リンパ球で合成される抗体です。
γ—グロブリン以外の大部分のタンパク質は、肝臓で合成されます。肝硬変などで肝機能が低下するとタンパク質合成能も低下し血漿タンパク質濃度は減少する事になります。



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