腸相における消化機能
腸相における消化が全体の約70%を占めるのです。膵臓から膵液、肝臓から胆汁が分泌されて、小腸腔内に運ばれた食物を吸収できるような小分子の物質まで 分解します。脂肪の分解産物である脂肪酸やアミノ酸などが胃から十二指腸に流入してくると、コレシストキニンがI細胞から血中へと分泌されて、神経を介し て膵臓からの消化酵素の分泌を増加させます。
コレシストキニンは胆嚢を収縮させて胆汁を腸管内に排出します。同時に迷走神経の求心繊維の末端に作用して、満腹の情報を脳に伝えます。
胃酸が流入するとセクレチンが分泌されて膵臓に働き、重炭酸イオンの分泌を促し、胃酸を中和させます。
胆汁酸は、表面張力を低下させ脂肪の乳化を起こし、リパーゼの酵素作用を受けやすくすることで、脂肪の分解を促進します。
脂肪の分解で生じた脂肪酸とグリセリンは胆汁酸と結合する事でミセルを形成し、その結果脂肪の吸収が促進されます。
胆汁色素はヘモグロビンの分解産物でビリルビン(非抱合型または間接)といいます。非抱合型ビリルビンは肝臓で抱合され(抱合型または直接)胆汁中に排泄されます。
胆汁酸は下部小腸で吸収されて、門脈を経て肝臓に入り、再び胆汁中に排泄される腸肝循環であります。
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